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Matthias Rößler - 27. July 2022

商標の国際登録

商標の国際登録制度を利用するには、基礎となる商標が出願または登録されていることが条件となります。

商標の国際登録の手続きとしては、まず第一に本国官庁、例えば基礎出願がドイツの商標である場合はドイツ特許商標庁(DPMA)を窓口として、 欧州連合商標である場合は、欧州連合知的財産庁(EUIPO)を通じて世界知的所有権機関(WIPO)に国際出願をします。

マドリッド協定議定書の締約国には多くの欧州諸国および東欧諸国、アメリカ、アジア諸国が属し、現在約150カ国となっています。国際登録をすることで、これらの約150カ国で商標を保護することができます。現在の締約国の詳細はWIPO をご覧ください。

商標の国際登録を行うことで、複数国で商標を保護することができますが、これは全世界商標権を意味するものではありません。

世界知的所有権機関(WIPO)における出願手続き

まず、出願人は商標権を得ようとする国を指定します。

WIPO により出願の方式審査が行われた後、国際登録簿に登録されます。商標の公開後、各指定国の官庁に通知され、審査請求を行います。国内官庁が拒絶理由を発見した場合、出願人は当該国の弁理士に依頼し、対応することになります。拒絶理由が見つからなかった場合、WIPO および出願人は各国官庁から拒絶理由が無い旨、あるいは当該登録に対して第三者が国内において異議申立を行う可能性等について通知を受けます。

各国内官庁が同意することで、あるいは一年以内に異議を申し立てがされなかった場合は、国際登録により国内商標に全権利が付与されることになります。指定国のうち一国が国際商標登録を無効としても、他の国に影響を及ぼすことはありません。

国際登録による商標権の存続期間は国際登録日から10年ですが、更新は半永久的に可能です。

国際登録出願の手数料

出願手数料は、登録する区分の数および指定国数により異なります。WIPO の手数料は、WIPO 手数料計算ツールを使用して計算することができます。

国際登録前の事前調査

商標の国際登録出願の前に、保護を得ようとする国での事前調査を行う必要があります。

事前調査なく商標登録を行うと、先の商標権者からの警告や異議申立てをされる危険があります。これに関しては当所のブログ Marken pre-search をご覧ください。

Matthias Rößler:



karo IPパートナーである、マティアス・レスラーは、RWTHアーヘン大学で機械工学を学び、2003年以来、ドイツおよび欧州特許弁理士として従事しています。特に大規模な特許ポートフォリオの管理、特許庁および特許裁判所における二国間の法的有効性手続きに関するアドバイスを行っています。

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