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Matthias Rößler - 11. May 2020

EU特許のトレンド「IoT モノのインターネット」

欧州知財弁理士、アーヘン工科大学知的財産法コース講師のレースラーです。

ヨーロッパ最大の日本人街デュッセルドルフで約20年間、日系企業を含む世界の発明家達のために知財保護活動をしています。このブログでは、欧州知財の様々な話をドイツから発信していきます。


EPOにおける特許出願の継続的な拡大

欧州特許庁で受け付けている特許出願件数の推移を見ると、この数年間で、モノのインターネット(IoT)、ロボット工学、人工知能(AI)の分野での特許出願件数が増加の一途をたどっているのが分かります。出願者は主に日本、中国、米国、韓国、オーストラリア、ドイツ、イギリスからです。(出典: 世界最大の統計調査データプラットフォーム「スタティスタ」2019年3月公表の"Länder mit den meisten Patentanmeldungen im Bereich IoT weltweit" )

いつからその傾向が顕著になったのか?年単位で見ますと、IoT分野における世界年間特許出願件数は2017年から2018年にかけてほぼ倍増しています(出典: 「スタティスタ」2019年6月公表 "Anzahl der jährlichen Patentanmeldungen weltweit im Bereich IoT")


ここで注目すべきは、コンピュータ実装ソフトウェアの特許出願です。IoTはまさに、コンピュータ実装ソフトウェアの出願に連動する形で発明・出願が進められているのです。このようなソフトウェアが生み出す非技術的な効果について、特許性を評価する際にはほとんど無視されてしまう傾向があります。ゆえに、出願の際には特許法の観点からも入念に検討されます。では弁理士としてこうしたジャンルの出願にどう対応するか?2018年10月のブログ記事をご覧ください。多くの場合、これらの発明は機械または電気系の関連物として特許取得を目指します。


情報通信技術との相互接続

IT企業だけでなく、産業企業や中小企業もIoTプラットフォームを使用し、製品、機械、システムをより効果的に繋げています。それゆえ、従来の工場施設も現代の情報通信技術とどんどん融合しているようです。技術的に辿ると、モノのインターネットを介して、センサー、機械、システムが相互通信しているのです。


弁理士とともに行うIP戦略

エンジニアや技術開発企業が生み出した発明、新製品、サービス。これらは最善の方法で保護すべきです。オートメーション、自動車工学、ネットワーキングの分野における新たなアプリケーションなのか否か。弊所の弁理士は、クライアントのデジタル化メニューに合わせ、包括的なIP戦略とその実施方法について助言します。

Matthias Rößler:



マティアス・レースラー弁理士(ドイツ、および欧州)。karo IP知財法律事務所の創立パートナー。2003年弁理士登録。アーヘン工科大学卒業、機械工学専攻。2006年法学修士号取得。

主たる取り扱い分野は、膨大な特許ポートフォリオの管理・代理人業務、欧州特許庁や特許裁判所における二国間訴訟の代理人業務。弁理士のみならず法律家としても、日系企業を含む多国籍案件を多数担当。

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