ブログ

Matthias Rößler - 23. August 2021

欧州連合商標

EU商標への世界的な関心

2020年にEU商標出願が急増したのは、特に中国が商標出願に非常に積極的だったためだと、EUIPOは報告しています。

中国のEU商標出願のシェアは9.5%(2019)から16.2%(2020)に上りました。 2020年だけでも、クラス10(医療機器および機器)における中国の出願者は、総出願数の25%を超えました。 中国からの出願数の増加は、クラス9(電気機器、コンピューター)でも顕著です。 (出典: 2021年2月24日EUIPOニュース)

EUIPOは、オンライン販売ブームもまた、EU商標出願増加に良い影響を与えたと見ています。 「...大規模プラットフォームで販売を行うものは、知的財産権を保護していることを示さなければなりません」(出典: 2021 年5月25日EUIPO ニュース

ファクトチェック:欧州連合商標

1件の出願で、欧州連合加盟国の27国カバー: 1件の出願で、権利者は欧州連合全域をカバーする商標権が取得できます。加盟国が増えた場合も、EU商標の保護範囲は自動的に拡張され、追加費用はかかりません。

一元管理:EU商標に関するテーマは、すべてEUIPOにおいて一元的に処理されるため、欧州連合商標システムによって商標出願および登録は標準化かつ簡素化されています 。

時間と労力の削減: EUIPOでEU商標の出願することで、各国の特許庁に個別に出願する必要がないため、時間とコストを節約できます。

権利保護に関する統一システム:商標侵害が発生した場合、欧州連合の商標裁判所に提起することができるため、欧州各国で個別に起訴する必要はありません。欧州連合商標裁判所による決定は、欧州連合全体で有効です。

権利保持のための使用: EU商標の有効性を失わないためには、商標をEU加盟国1か国で使用するだけで十分です。

保護期間: EU商標権は、出願日から10年間有効であり、必要に応じて10年毎に延長できます。

商標調査の重要性

商標出願の前には、常に事前調査を行う必要があります。 商標庁は、商標登録が既存の同一または類似の商標と競合するかの審査を行わないためです。

事前調査なしに商標登録すると、先に出願した商標権所有者からの警告または異議申立される可能性があります。2019年5月27日のブログをご参照ください。

英国EU離脱とその影響

英国のEU離脱により、EU商標は英国での保護権を失います。 英国特許庁は、2021年1月1日にすべての登録欧州連合商標および国際登録のクローンを作成したため、この商標は英国の国内商標として継続されます。

Matthias Rößler:



マティアス・レースラー弁理士(ドイツ、および欧州)。karo IP知財法律事務所の創立パートナー。2003年弁理士登録。アーヘン工科大学卒業、機械工学専攻。2006年法学修士号取得。

主たる取り扱い分野は、膨大な特許ポートフォリオの管理・代理人業務、欧州特許庁や特許裁判所における二国間訴訟の代理人業務。弁理士のみならず法律家としても、日系企業を含む多国籍案件を多数担当。

>>